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株式会社深松組

土木・建築の枠を超え地域の発展に貢献

『仙台市立沖野東小学校』の校舎改修工事で現場監督を務める横田雄大さん。
❶施工済みの箇所を検査点検する。沖野東小学校にて。
❷従来から大きな柱としていた不動産賃貸事業。写真は『グレイスハイツ新寺』。
❸ミャンマーのサービスアパートメント『REIWA RESIDENCE』。
❹『アクアイグニス仙台』は『深松組』含め3社が立ち上げた仙台reborn株式会社が運営。
❺❻さまざまな部署の女性社員が建設現場を見学する「レディースパトロール」は年2回実施。
❼アクアイグニス仙台の温泉『藤塚の湯』。車椅子利用者が安心して利用できるバリアフリー貸切風呂も備える。

時代のニーズに即対応多角的に事業を展開

仙台市若林区の沖野東小学校では今、校舎の改修工事が進む。外壁のひび割れ補修や塗装、屋上の防水工事、教室の模様替えなど、一年半の工期の約3分の2を終えたところ。この校舎のように、高度経済成長期に造られた建物や道路、橋などは一斉にメンテナンスの時期に入った。工事を手掛けるのはもうすぐ創業100年を迎える建設会社『深松組』だ。国内外の幅広い事業展開と両輪で、こうした地元の建設インフラを支え続けている。
若林区の藤塚では、1年半前にオープンした温泉とレストランの複合施設『アクアイグニス仙台』の建設と運営を手掛けている。東日本大震災の津波被害で人が住めなくなった地区に、市防災集団移転跡地利活事業によるこの施設ができたことで、再び人の流れが生まれた。
現在は市がその海岸側に整備する公園について、全天候型アミューズメント施設の建設を提案中だ。実現すれば2027年頃には、同施設を中核として、宮城野区荒浜から名取市閖上までの観光スポットをつなぐ賑わいの場が広がるだろう。東部沿岸地域一帯に子どもたちの声と笑顔があふれることを、3代目社長、深松努さんは期待している
❶沖縄県宮古島の『ヴィラブリゾート』は沖縄開発事業の一環。
❷再生可能エネルギー事業の一例『太陽光発電所』(千葉県八街市)。

時代のニーズに即対応多角的に事業を展開

2008年のリーマンショック時には建築業界も大きな打撃を受けたが、『深松組』はそれ以前から展開する不動産賃貸部門に支えられ、1人の解雇者もなく乗り越えた。深松社長はこの経験から、会社の継続には事業の柱を複数持つことが肝要だと痛感。以来、太陽光発電、沖縄のリゾートホテル開発、ミャンマーでの賃貸マンション事業、障がい者のグループホームなど、時代に合わせて事業の多角化を図ってきた。
再生可能エネルギーの技術開発にも積極的だ。例えば『アクアイグニス仙台』では東北で初めて、排気熱を回収して再利用する地中熱回収システムを導入。エネルギーの地産地消となるばかりか、CO2の排出量を化石燃料使用時に比べて約80%、燃料費も80%削減できた。また、敷地内の農業ハウスでは東北大学と共同で化石燃料を使わないトマト栽培の実証実験が進んでいる。
こうした展開の布石は、深松社長の祖父の出身地にして創業の地でもある富山県朝日町笹川地区の『笹川小水力発電所』にある。小水力発電とは河川や農業用水路の落差を利用し、水車を回して発電する手法。太陽光発電に比べて設置面積が小さく、昼夜を問わず稼働できることから、環境に配慮した発電方法として評価されている。
過疎化と高齢化の進む笹川地区は約100世帯が暮らす限界集落。自治会組織で運営していた簡易水道の設備が老朽化し、その改修更新に伴う費用が重荷となっていた。故郷の力になろうと一念発起した深松社長は奔走の末、2023年に発電所を竣工。発電した電力を北陸電力に売り、収益は水道設備の改修費にあてた。
水道は重要なインフラであるだけに、一民間企業の業績や方針によって事業のスキームに破綻が生じることはあってはならない。そこで確実に継続するために採用したのが信託方式。全資金を信託会社に集め、工事の受発注や支払いの窓口となるので、委託者である深松組の経営業況に左右されず安定した運営が可能となる。一方で、管理業務の一部を地元法人に委託して雇用も生み出した。この発電所は再生可能エネルギーによる地方創成のモデルケースといえる。

仕事のフィールドは多種多様。「得意」を活かして未来を作る

❸3代目社長の深松努さん。現在は仙台建設業協会会長を務める。
❹深松組の創業地、富山県朝日町笹川地区の『笹川小水力発電所』。

建築業の担い手を社会全体で育てる

深松社長は「マンションから商業ビル、道路から橋に至るまで、建設業は社会の基盤を支える重要な存在。地域の安全と安心を守ることが建設業者の使命」と語る。た
だ、昨今の建設業をとりまく状況については、「お住まいの方たちはもちろん、地元だけでなく遠方の同業他社、あるいは多職種と協力しないと地域を支え切れない」と懸念する。事実、建築資材の高騰や技術者の高齢化に伴う技術の継承、公共事業の減少などにより、倒産件数は増加。建築業者の減少は町のインフラの維持に大きな影響を及ぼすため、ことに若い担い手の確保が喫緊の課題だ。解決の第一歩は、建築業界の情報や仕事の魅力を正しく発信し、興味を持ってもらうことだと考えている。
アプローチの一つとして、『深松組』は仙台経済同友会加盟企業による「部活動支援プロジェクト」に参加している。スポーツの経験者や元アスリートを社員として雇用し、市立中学校の運動部活動に派遣。社会全体で子どもたちを応援し、ひいては業界のPRにつなげる試みだ。その根幹には、地域社会をよりよくしたいという揺るがぬ思いがある。

最新の技術を取り入れ働きやすい職場を目指す

高齢者人口がピークとなるいわゆる2024年問題や、働き方改革による時間外労働の上限規制など、社会の大転換が目前に迫る今。柔軟な視点で時代のニーズを的確に把握し、地域とそこに暮らす人々のつながりを大切にしながら成長を続けてきた『深松組』は、生産性のより一層の向上のため、IT活用を加速化している。測量や検査、施工工事などの工程にICT(情報通信技術)を取り入れるほか、事務作業の自動化やSEの育成にも注力する。オフィスや自宅にいながらにして行える業務の範囲が広がり、働き方の選択肢も増えた。
同社には勤続年数の長い女性社員も多く在籍し、しかも技術、土木、建築と広範な分野で活躍している。事業が多岐にわたる企業だからこそ、一人一人の得意分野や興味関心を活かせる仕事が必ず見つかるはずだ
❺仙台「四方よし」企業大賞、宮城県ストップ温暖化賞など、数々の受賞・認定を受けている。
❻広瀬川を一斉清掃する「広瀬川一万人プロジェクト」は全社で取り組む社会貢献活動。
❼2022年10月竣工の本社ビル。免震構造を採用し災害時に復旧拠点となる機能も万全。
❽本社エントランス。新社屋の移転新築は創業100周年事業の集大成。

会社情報&採用データ

設立
1953年8月(創業1925年)
代表
深松 努
資本金
9,347万円
従業員数
141人(男120人/女21人)
住所
〒981-0966 仙台市青葉区荒巻本沢2-18-1
TEL
022-271-9211
FAX
022-275-7012
初任給
大卒技術職220,000円〜
福利厚生
各種社会保険、選択制確定給付企業年金、GLTD保険・業務災害総合保険、健康診断、退職金制度、リフレッシュ休暇制度、永年勤続表彰、各種資格試験合格祝金、ホテル提携、他
休日休暇
年間休日126日(2023年度)
採用担当者連絡先
022-271-9211(総務部総務課 採用担当)
m-rec2@fukamatsugumi.com
募集職種
土木施工管理
建築施工管理
設計
積算

インターンシップ受け入れ/あり