女性活躍推進に積極的な企業をピックアップ

1951年の創業以来、宮城県において銀行業務全般を行ってきた『仙台銀行』。定時退行日の設定や11時間の勤務間インターバルの確保など、ワーク･ライフ･バランス実現に向けた取組を充実させている。ライフイベント休暇の導入により、有給休暇消化率も上昇。育児支援にも力を入れており、その一環として2018年には職員の福利厚生向上と地域貢献を目的に企業主導型保育施設『ちゃいるどらんど南小泉じもと保育園』を開設している。女性活躍推進にもいち早く取り組み、2019年には初の女性役員が誕生するなど、女性の活躍も目覚ましく、2026年3月末までの達成目標である「管理職に占める女性割合15％以上、役席以上に占める女性割合30％以上」もすでにクリアしている。「人で勝負する銀行」というスローガンのもと、今後も全職員が成長し続けられる組織づくりを目指していく。

創業206年を迎えた老舗百貨店『藤崎』。昔から多くの女性社員が活躍する中で育まれてきた企業風土が、現在の安心して働ける環境を支えている。2023年にはキャリアアップを目指す女性社員を応援する「HAPPYWOMANプログラム」をスタート。全6回の講座を通じ、「管理職に挑戦したい」と意思表示する女性社員が増えた。その後、同プログラムは社内課題を役員に提案する「HAPPYWOMANフォーラム」や、男女ともに参加できる「HAPPYLEADERプログラム」へと発展。女性管理職比率も23％に上昇した。「再雇用制度」「ストック有給休暇」「スポットフルタイム」など、ライフステージの変化に寄り添う制度も整備し、意識と制度の両面から、誰もが長く活躍できる職場づくりを進めている。

東北地方を基盤とし、情報通信インフラの整備を設計、施工、保守と幅広く手掛ける『TTK』。2023年夏にはダイバーシティ推進室を立ち上げ、長く健やかに働ける職場づくりにも心を砕く。特に力を入れているのが「女性社員が長く活躍できる環境づくり」と「仕事と子育てを両立できる制度づくり」。前者は、リーダー職に就く女性特有の心理面をサポートする研修を行うほか、男性に理解されにくい健康面の理解促進を図る講習会などを実施。後者ではワーク・ライフ・バランスを確立し「在宅勤務」「プチフレックス」など多様な働き方の選択肢を数多く用意する。今後も社員の声を事業運営に反映
する組織を目指し、社内全体の意識醸成を図っていく。

宮城県北部を中心に、主に公共事業の土木工事や建築工事を請け負う『只野組』。これまでも法令日数を超える子育てや介護を目的とした休暇制度で社員のライフイベントを尊重してきたが、近年は女性社員の増加に伴い、女性に寄り添った環境整備にも着手。そのベースとなっているのが年2回の「環境安全パトロール」。女性社員から設備面や安全面に対する意見を募り積極的に反映し、従来“男所帯”であった建設現場に女性用トイレ・更衣室が誕生するなど、さまざまな環境改善を図ってきた。当初は女性社員に向けた取組であったが、現在は性差関係なく「社員にとって働きやすい職場づくり」を目指し、より柔軟な設備・制度の改革に着手していく。